生活習慣における腰痛対策6

腰痛を和らげるために腰を温めるor冷やすのは、
それぞれどういう場合のときなのかを
把握しておきましょう。
覚えておかないと腰痛が却って
悪化するおそれもありますので、
くれぐれも逆効果になることはしないように注意を!

温泉に浸かる男性

81:温めて緩和する腰痛

慢性期の腰痛は温める

ある程度身体が動くのなら

腰痛には急性期慢性期があります。急性期とは症状が突如起きてからすぐ~約3日の期間を目安とし、慢性期は約4日目以降という区分が一般的です。

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腰痛が4日以上続くものの、ある程度身体を動かせることができて、日常生活に極度な差し障りがなく、痛みも激しいものではなくて鈍痛になっている場合、腰を温めることで症状の更なる緩和を狙いましょう。


なぜ温めるの?

腰痛の慢性期は、腰回りの筋肉が固く凝ってしまい疲労している状態。毛細血管の圧迫により、さらに血行不良をも招いています。血液の循環は栄養素を身体じゅうに運ぶ役割もありますので、血液の循環が阻害されると、筋肉は疲労から回復せず、痛みを発したままの状態が続くのです。

つまり腰痛の慢性期は血行を促進すれば良いということ。血行を促進するためには、身体の代謝を上げて筋肉を緩める必要があるのです。
とはいえ、筋肉を動かさねばならぬと、腰痛の身でありながら激しい運動をしてしまっては、疲労状態の筋肉に却って過剰な負荷がかかります。そこで、「温めることで血行を促進し筋肉を緩ませる」ということになります。

82:腰を温める方法

温めワザをいろいろ試そう

温湿布

温湿布とは文字通り貼ると温かさを感じる湿布です。湿布に含まれるトウガラシ成分のカプサイシンが、肌に浸透して毛細血管を拡張させて血行を促進する働きをしてくれます。

湿布を貼る場所は、痛む箇所だけでなく、痛む箇所から指4本分上部の背骨寄りにも貼ると効果が期待できます。

蒸しタオル

家に温湿布が無い場合は、タオルを蒸して患部にあてがいます。蒸し器など使わずとも、タオルを水で濡らして絞り、電子レンジで温めればOKです。(やけどに注意)
その際、すぐ冷めてしまうのを防ぐためにビニール袋などに入れてあてがうと良いでしょう。

使い捨てカイロ

冬場に重宝する使い捨てカイロも効果的です。貼るタイプならシャツの上から貼れてなお簡便です。
肌に直接貼ったりあてがったりすると、低温やけどを招きますので注意を。

入浴・半身浴

バスルーム
▲バスタイムを上手く活用…

入浴は腰痛を緩和するのにもってこい。当然シャワーを浴びるのではなく、バスタブに浸かります。
ややぬるめの湯で長めに浸かるようにしましょう。

また、半身浴も効果的です。全身ではなく下半身だけの入浴ですから、おへそから下を温めることで、身体の内側から全身を温める効果が高まります。
これもまた熱い湯ではなく、ややぬるめの湯で20分以上は浸かるようにしましょう。

オススメの温湿布


オススメの貼るカイロ


83:冷やして緩和する腰痛

冷やすべきは急性期の腰痛

なぜ冷やすの?

腰痛が起きてから3日以上経てば慢性期とされるのに対し、腰を痛めてすぐ~3日ほどの間を急性期と呼びます。
ぎっくり腰をはじめとして、ひねったり、転倒したり、ぶつけたりすることで腰が痛み始めた時は、腰の周囲の筋肉が炎症を起こしています。

炎症とは、組織に大きな負荷がかかったことによって発生した異常を修復する生体反応。組織修復のために体熱を帯びた血液や組織液などが患部に集中することにより起こります。
これを抑えるには、患部を冷やすことが最善なのです。

→ぎっくり腰についてはこちら

冷やすなら冷湿布が手軽

急性期の腰痛
▲急性期の腰痛は冷却を…

貼るとひんやりとして気持ち良い冷湿布。
ただ、ずっと貼りっぱなしにしていると、患部が再び熱を帯びてきます。ある程度の時間が経って冷たさを感じなくなったらしばらく剥がして、患部を外気にあて、再度新しい冷湿布を貼りましょう。

また、肌が弱い場合は湿布によってかぶれたりすることもあります。異常を感じたらすぐに使用を中止します。


保冷剤

冷凍庫で凍らせておいた保冷剤を活用するのも良いアイデアです。ガーゼや薄手のタオルなどで巻いてから患部にあてがいます。冷やし過ぎには注意し、10分冷やしては10分外気にあてるを繰り返します。

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→ 身体の内側から栄養素で腰痛改善

オススメの冷湿布


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